第四番札所 施福寺
施福寺の縁起
施福寺は欽明天皇(在位539~571年)の勅願によって建立されたと伝わる大変古い由緒を持つお寺です。開基は「行満上人」とされています。
またのちの時代になりますが、あの弘法大師空海が国が定める正式な形ではないものの得度した場所としても伝わっています。793年、空海20歳の時とされています。
空海出家得度に関わる史跡について
拝観案内

- 納経時間
- 3月1日~10月末日:8:00~17:00
- 11月1日~2月末日:8:00~16:00
- 入山料:500円
- 本堂仏像拝観料:500円
- 駐車場:無料
施福寺は山の上にあるため、車で行けるのは観光センターあたりまでです。そこから先は徒歩で山道を登ることになります。駐車場は観光センター前あたりにあり無料で停めることができます。また納経時間は時期によって変わるので注意が必要です。
山道を登り始めるあたりに受付があり「入山料」を払います。施福寺自体の参拝料は無料ですが、本堂の仏像群を拝観する場合は別途拝観料(500円)が必要です。
徒歩30分程度の山道:特に真夏の時期は注意

施福寺の参道は整備されていますが山道です。30分ほど登ることになります。


山の上にある施福寺には食べ物や飲み物は売っていません。特に真夏の時期は熱中症対策が必須です。準備不足のまま参拝しようとしないことが大切です。
私は8月に参道を歩きましたが水分補給が必須でした。お寺へ行って戻ってくるまでを考えて十分な量の水分を持参したいところです。エネルギー補給が必要であればそちらも持参してください。
参道は木々に囲まれてはいますが日焼け対策もしておくほうがよいです。山道なので日傘はあまりお勧めできません。日焼け止めや帽子などで日よけをしてください。
暑い中山道を登るのは大変ではありましたが、要所要所にベンチが設置されており参拝者のことを考えてくれていることを嬉しく思いました。またすれ違う人たちが挨拶をしてくれたり「もう少しですよ」などの声掛けをしてくれたりして元気が出ました。
札所本尊
千手観音像

札所本尊の千手観音像は本堂に安置されています。本堂の中に入って拝観したい場合は拝観料として500円が必要です。


こちらに掲示されているように本堂内は撮影が可能です。



『西国観音巡礼』によると千手観音像は771年に行基の弟子である法海上人が刻んだという伝承があるそうです。現在の千手観音像はお寺の説明によると慶長9年(1604)に豊臣秀吉七回忌の折、淀殿と秀頼によって奉納されたものだそうです。奈良時代の仏像ではありませんが、お寺の伝承をもとにした造像だったのかもしれません。
御朱印・御影札


本堂の仏像群
本堂の歴史
施福寺本堂には本当にたくさんの仏像が安置されています。
本堂についてはお寺の説明によると以下の通りです。
- 慶長8年(1603):淀殿と豊臣秀頼により本堂が建立される
- 慶長9年(1604):仏像が奉納される
- 弘化年間(1844~1848):山火事により本堂焼失
弘化年間の本堂焼失の際仏像の多くは焼失を免れましたが、安置する場所がない状態が長く続いていたそうです。平成27年(2015)に至りやっと仏像が現在のような形で安置されるようになったとのことでした。本当に最近のことなんですね。
方違大観音
所狭しとたくさんの仏像が安置されている施福寺の本堂ですが、一部を紹介します。


こちらの方違大観音も1604年に奉納された仏像とのことです。
馬頭観音



西国三十三所観音巡礼を広めた花山法皇ですが、施福寺までの道のりに苦労した際に助けてくれたのが馬頭観音だったそうです。花山法皇の時代、施福寺までの道のりはさぞかし大変だったことでしょう…。こうした伝承が残るのも納得です。
それにしてもこの説明、仏像そのものだけではなく歩くことの効能まで書いてあっていい意味で俗っぽいところが面白いです。
なで仏:涅槃像
私が特に気に入った仏像です。


こちらの涅槃像はなで仏です。涅槃像自体日本ではあまり作例がないのですがさらに「なで仏」というところがツボでした。釈尊に対する感想としては適切ではないかもしれませんが…可愛い(笑)。

とにかく仏像の多さに驚かされましたね。そして全部撮影OK。空海が出家得度した場所だから何となく厳かなイメージがあったのですが、お寺の方の人柄も相まってとてもゆったりした優しい空間でした。
まとめ:寺猫フクちゃんに会いたい
第四番札所施福寺について書きました。
- 本尊千手観音像は常時拝観可能・撮影もOK(拝観料500円)
ということでした。
また施福寺には猫のフクちゃんがいるそうです。


お寺の方によると朝はこちらの食事処でご飯を食べていたそうです。お腹が空くとまたここへきてニャーと鳴くんだとか。今回は暑い時期ということもあって涼しいところで休んでいたのかな…と思います。会えなくて残念でしたが次回の楽しみにしたいと思います。
フクちゃんの存在も含めて、おおらかで優しいお寺でした。
以上で終わります。
- 『スッと頭に入る空海の教え』 吉田正裕監修 昭文社 2024.6
- 『西国観音巡礼』 平幡良雄著 満願寺教化部刊 2015.4


